エーザイ(4523)はアルツハイマー型認知症薬の開発に絶対失敗しないから

エーザイの株価が1日で15%下落しました。エーザイの時価総額は約1兆8000億円ありますので、約2700億が1日で吹っ飛んだ計算になります。

エーザイの株価の下落理由は、エーザイが開発するアルツハイマー型認知症治療薬であるBAN2401の臨床試験結果がネガティブな結果であったためです。

BAN 2401はアルツハイマー型認知症の原因の1つとして考えられているアミロイドβ凝集体に選択的に結合し、無毒化することで脳内よりこの物質を除去する作用機序を持つ世界初のモノクローナル抗体して期待されていました。

たしかに、BAB2401はアルツハイマー型認知症期待の新薬ではありますが、時価総額約2700億を吹っ飛ばすほどの価値はあるのでしょうか?

例えば、BAN2401をエーザイと共同で研究開発するバイオジェンの時価総額は約7兆6000億円とエーザイに比べて4倍以上ありますが、この臨床試験の結果を受けて株価が1日で3%下落。時価総額では約2300億円に値する金額が1日で吹っ飛んだ計算になります。

両社のBAN 2401に関する契約内容は、売上高がエーザイ、研究開発費、利益は等しく分配する契約を締結していたことからも、両社がほぼ同じ程度の時価総額の毀損を受けていることが分かります。

つまり、BAN 2401には2500億円前後の価値があるとエーザイが上場する日本市場でも、バイオジェンが上場するアメリカ市場でも、そう判断されたということです。

しかし、エーザイのアルツハイマー型認知症の新薬として期待されている薬はBAN2401だけではありません。この薬以外にもAducanumab、Elenbecestatという新薬が2種類控えてます。しかも、BAN2401は臨床試験の段階がフェーズ2でしたが、これら2種類の新薬はともにフェーズ3のため進捗が1歩進んでいます。

Aducanumab、ElenbecestatはBAN2401とはそれぞれ少し違う作用機序の薬にはなりますが、アルツハイマー型認知症の原因の1つとして考えられているアミロイドβを標的としている点では共通しています。

アルツハイマー型認知症はアミロイドβの産生量の増加が原因と考えられているために、Elenbecestatによりアミロイドβの産生量をそもそも減らすか?Aducanumab、BAN2401により増加したアミロイドβを減らすか?Aducanumab、BAN2401により増加したアミロイドβ凝集体を減らすか?などのアプローチ的な違いがあるだけです。

つまり、BAN2401の開発に失敗したとしてもAducanumab、Elenbecestatの開発に成功すればアリセプトに代わる後見品を作ることにエーザイとしては成功したことになるのです。

「私失敗しないから」

ドクターXの大門未知子ではないですが、アルツハイマー型認知症の新薬開発で失敗しないためにエーザイは単独でなくバイオジェンとの共同開発の道を選んだのですから、1つの薬の臨床試験でネガティブな結果が出たからといえ凹んではいけないと私は考えます。

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