メディシノバ・インク (4875)、第II相試験失敗するも株価は上昇に成功する

2018年3月29日、メディシノバ・インクのプレスリリースにてメタンフェタミン(覚醒剤)依存症を適応とする新薬候補MN-166(イブジラスト)の第II相試験でプライマリーエンドポイントを達成できないことを発表した。このプレスリリースを受け、メディシノバ・インクの株価は一時

1116円

を付けるも2018年3月30日15時には1240円、最安値より約11%の上昇を示した。この株価上昇の理由はなんだろうか?私の予想では、新薬候補MN-166(イブジラスト)の失敗は大きな成功につながる失敗と市場が解釈したためであろう。

つまり、メタンフェタミン(覚醒剤)依存症の適応よりも多発性硬化症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの適応での臨床試験の成功を市場は期待しているのである。

新薬候補MN-166(イブジラスト)の予定適応は神経変性疾患では多発性硬化症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、クラッベ病、薬物・嗜好品依存症ではオピオイド(ヘロイン、処方鎮痛剤)依存症、アルコール依存症、そしてメタンフェタミン(覚醒剤)依存症の5つである。

現在のところ、この5つの適応で治験を進行しているが、治験の進捗状況が最も早いのは多発性硬化症であり、既に第II相試験でポジティブな結果を2017年10月30日にプレスリリースで公表している。なお、多発性硬化症は患者数は人口10万人あたり8~9人程度と少数であるが、その治療費は月10万以上を超えることも大いにある。

また、多発性硬化症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)以外でもオピオイド(ヘロイン、処方鎮痛剤)依存症、アルコール依存症の患者数はタンフェタミン(覚醒剤)依存症の患者数よりも多い。鎮痛剤使乱用患者は全米で約200万人、ヘロイン使用乱用患者は約59万1,000人、アルコール依存症患者は約1,570万人に対してメタンフェタミン(覚醒剤)依存症患者は約87万2,000人。

つまり、今回のメタンフェタミン(覚醒剤)依存症の治験失敗は、新薬候補MN-166(イブジラスト)の予定適応の中では比較的売上の小さい適応での失敗である。もちろん、時価総額500億円程度のメディシノバ・インク にとって十分痛手であるが。

以上の背景を考慮し、恐らく市場はメディシノバ・インクプレスリリースの下記分を前向きに評価したのではないだろうか?

MN-166 は、安全性および許容性において良好なプロフィールを示しました。MN-166 治療に関与する感染、癌、心血管イベント(すなわち、心臓発作または脳卒中)および死亡はありませんでした。

メタンフェタミン(覚醒剤)依存症での失敗は、多発性硬化症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの大きな成功を邪魔する失敗ではないと。

メディシノバ・インク (4875)の株価/株式チャート




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